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取り組み

産業界・学術界の皆様へ

このたびは、工業技術研究院(ITRI)機械・機電システム研究所(MMSL)の成果をご紹介する技術年報『2024:龍躍 ― 未来への飛躍』をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。MMSL所長として、この一年間に結実した多くの成果をぜひご覧いただくとともに、皆様からの温かいご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

MMSLでは今年、新たなスローガンを掲げました。

「スマートなMMSLが革新の未来を切り拓く I24S ITRI GO」

  • I2:機械分野における二大領域「スマート製造(Intelligent Manufacturing)」と「スマートモビリティ(Intelligent Mobility)」を表します。また「4S」は、ITRIが掲げる2035年技術戦略ブループリントに呼応したものです。
  • システムインテグレーション:現在の「機械」とは、個々の装置だけでなく、生産ラインの設備を統合したスマート工場など、システム全体の統合までを含む概念となっています。
  • 持続可能な環境:近年、世界的にネットゼロ・脱炭素の潮流が広がっています。私たちは技術の進歩を追求すると同時に、自然との調和と共生を積極的に目指しており、材料の活用もグリーンテクノロジーの発展に沿ったものである必要があります。
  • スマートな暮らし:スマート技術、AI、ロボット技術の成熟に伴い、テクノロジーを日常生活に溶け込ませ、その力を活かして人々のニーズに、より速く、より便利に、よりスマートに応えていくことが不可欠です。
  • レジリエントな社会:自然災害や環境変化などのリスクに対応するため、自国で保有するレジリエンス技術の開発に取り組んでいます。私たちの研究開発は、国が危機を好機へと転換できるよう支えることを目標としています。

所内では上記の理念を研究の基盤とし、対外的には政府・産業界・学術界との継続的な連携と交流を大切にしています。時代の潮流を的確に捉え、革新の精神をもって、あらゆる研究分野の皆様と手を携えながら、産業の新たな地平を切り拓いてまいります。

現在、半導体、AI機械、スマートビークル、持続可能なゼロカーボンは注目の研究テーマであり、この一年、私たちはこれらの分野で顕著な成果を上げてきました。例えば、当研究所から2018年に誕生したスタートアップ「Green Energy Mobility」は、士林電機、和泰汽車(Hotai Motor)、ヘレウス(Heraeus)など台湾の有力企業と共同で新会社「Gochabar」を設立し、当研究所発のスタートアップが新たな企業を生み出した初の模範事例となりました。スマートビークル分野では、2023年に桃園国際空港と提携し、当所の自動運転技術を職員送迎シャトルの運行に導入。桃園空港は、自動運転シャトルサービスを備えた世界でも数少ない空港の一つとなりました。また、成長著しい半導体分野では、精密成膜のニーズに応える「Head-Matrix-ALD」を発表しました。複数の前工程成膜プロセスを一台に統合することで、工程間の度重なる搬送によるチップ汚染を低減します。これら世界に先駆けた技術は国際的にも高く評価され、2023年には米国のR&D 100 Awardを受賞。台湾の半導体産業におけるMMSLの先導的な地位を改めて示すものとなりました。

MMSLは、機械産業の最前線をリードする存在であり続けることを目指しています。本年報が、皆様が研究開発の課題に直面された際に、いち早く解決の糸口を見つけるための一助となれば幸いです。今後もより多くの協業の機会を通じて、皆様とともに手を取り合い、歩んでいけることを心より楽しみにしております。